仕事で自分を伸ばそう

「伸びる社員」「伸ばす社長」「優秀なリーダー」について簡潔にお話しします。

問題の「責任」よりも「原因」を追求しよう

 日常の仕事で問題が発生したときには、その原因を追求し、原因を無くす対策を考えて実行し、その問題が2度と発生しないようにする。

 これが、問題解決の普通の方法だ。

 このようにして問題を解決していけば、同じような原因の問題が2度と発生せず、スムーズに仕事が進むことになりそうだが、実際は、原因を追求する段階でひとつの障害にぶつかる。

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 障害というのは、「原因追求」を「責任追求」と取り違えて、原因がうまく追求できなくなることだ。

 「原因追求」は、問題の発生の発端を「人」以外の「もの」にもっていくことで、「責任追求」というのは、「人」にもっていくことだ。

 たとえば、「書類が間違っていた」という問題に対して、「記入欄が小さくて書きにくい」というのが原因追求で、「あの人が書き間違った」というのが責任追求だ。

 このように、「原因」と「責任」とは「一対」のことであることが多いため、はじめのうちは原因を追求しながらも、知らず知らずのうちに責任を追求することになってしまいやすい。

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 ところで、自分の仕事で問題が発生したときに、責任を追求されたらどうするだろうか。

 普通なら、まず、その責任を避けるための弁解を考える。

 問題を正当化したり、その問題の発生が自分には関係のない理由を考えて、その話から始める。

 責任逃れをしたい気持ち、これは普通の人であれば(特に責任感が強い人ほど)、だれにでもある当然のことだ。

 だから十分な原因追求ができず、対策という方向の話にはならない。

 これは大きな時間の無駄だ。

 同じような問題が2度と発生しないようにするために時間を使うことが大切で、発生した問題についての責任ばかりを追求しても、あまり意味はない。

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 ところで、大きな社会的な事件が発生しても、その事件の責任追求に終始して事件は忘れ去られ、あるときに同じような事件が再発することがよくあるが、これは責任は追求されるが、原因が徹底的に追求されていないからだ。

 先ほどの「書類が間違っていた」ときに、「あの人が書き間違った」という責任を原因と取り違え、対策はその人に注意するということと同じだ。

 しかし、何回注意しても、その書類はまた間違うということになる。

 ここでは、「その書類が書きにくい」「複雑な手計算が必要」「何回も転記が必要」「同じような書類があって判別しにくい」「その書類を書くときにその人に情報が不足している」…など、多くの原因が考えられる。

 そういった原因から書類自体の改善をすることによって、その書類が間違いの少ない書類になる。

 書きにくい書類を、間違いなく書こうとする自体が問題だ。

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 リーダーとして本当に問題を解決したいのなら、責任は絶対に追求しないことだ。(追求しなくても本人は責任を自覚しているはずだ)

 原因の追求の話をしながら責任の追求の話になったときには、その話をそこでストップして元に戻ることが必要だ。

 責任を追求し続けると、感情的な話し合いになって、問題が発生した原因が見つからなかったり、さらには、これからは問題を隠そうとするようになる。

 そうして、多くの問題は潜在化して解決できなくなってしまう。

 この「問題→原因→対策」という問題解決の方法では、「原因と責任の違い」を社員に理解させることが非常に重要だ。