設定した目標を達成するために小さな行動を積み上げていく時、どの視点で物事を見るかは非常に大切だ。
というのは、毎日の小さな行動においては、調子よく物事が進む場合もあるが、うまく進まないことの方が多い。
必ずやりにくい時や、やりたくない時が出て来るが、このような時に、自分のやっていることをどのような視点で見るかによって、その行動を継続できるかどうかが決まる。
物事がうまく進まない時に、うまく進まない現実をなんとか打開しようとして、現実を細かく見つめることは大切だ。
しかし、あまり現実を見つめ過ぎると、解決しにくいような問題点や制約条件などが多く見えてきて、それが行動を妨げる「困難」として自分の前に立ちはだかる。
たとえば、なかなか時間がとれなくて、思うように勉強が進まないとしよう。
「どうして時間を作ろうか」と現実を見つめると、時間を作るのとは反対に、「仕事でこういう資料を作らなければならない」「家族を旅行につれて行かないといけない」「友人から遊びのお誘いが多く、たまには付き合わないといけない」など、時間のかかることばかりが見えて来る。
そして、そのことに気を取られて、ますます勉強する時間がなくなっていく。
このようなときには、目標が達成できた状態を強く意識することだ。
すなわち、「十分に勉強ができて、それについてかなりの知識を持つことができた。また理解することができた」状態の自分を想像する。
そうすると、時間を作らないといけないと悩んでいるよりも、何とか勉強をしなければならないという意識の方が強くなり、その意識が時間を生み出してくれる。
そうして、たとえば「この仕事をこうして効率化して毎日30分の時間を作る。
また家族との遊びは来週のこの時間帯にあてはめよう」などといった、具体的な解決策が浮かんでくるものだ。
しかし、行動が思い通りに進んでいるときには、現実を強く見つめることだ。
すべてが思い通りに進んでいるように感じるのは良いことだが、「調子に乗り過ぎて反省がない」ような状況になっても困る。
だから、このような時には現実を強くを見つめることだ。
「本当にうまく進んでいるのかどうか。自分の思い違いではないのか」というような反省を込めて現実を見渡してみると、意外と自分の気がつかなかった多くの問題点が見えてくる。
このように、目標を見てその達成された状態を意識したり、また、現実から問題点を見つけたりすることは、確実な目標達成に非常に大切なことだ。